
一般的な売却のおおまか流れとしては
①査定
②依頼業者選別
③媒介契約(売却活動を依頼する不動産会社との契約)
④売却活動スタート
が基本のフロー。
今回は③の媒介契約について現場目線の説明を・・・
各種サイトに大まかな説明はされていますが、実際に売主さんに発生する
メリット、デメリットを解説します。
A 一般媒介契約
依頼会社数 複数可能(多い人は5社に依頼の場合も)
メリット ・1社だけではなく複数の会社の意見が聴ける
・成約しない場合は売主から手数料が発生しないので
業者間での競争意識が作用する
デメリット ・自社だけではない=責任感の希薄に繋がる
・各社から『まだ他社から話は入ってませんか?』と頻繁に確認される
⇐折角自社のお客さんに紹介しても他社から先行してた場合は2番手になり、
その場合は買主からの信用を失くすのでそれを未然に防ぐ為に必要な作業
・知らない業者から営業される(飛び込み営業)
一般媒介と言う事は他社にも判るので、『ウチにも任せてもらえるかも?』と
考える業者が突然自宅に訪問して来る
B 専任媒介契約
依頼会社数 1社に限定 販売活動報告が2週間に1回以上義務付けられて
メリット ・1社だけなので意思疎通が楽
・責任感が大きくなる
・一般媒介のように飛び込み営業される事は基本的に無い
・自分で買主を見付けてきて両者間で契約した場合は手数料は払わなくてよい
デメリット ・ある意味では単独で売主の代理のような立場になるので、
担当者の性格、資質、能力によって成否が分かれる
・自社で買主を見つけるまでは他社の買主はブロックする(囲い込
⇒結果として長期になったり、自社買主の為に大幅な減額を言われ
といったケースが多発しやすい(特に大手不動産会社)
C 専属専任媒介契約 基本的には専任媒介契約と同一内容 報告は1週間に1回以上
但し、自分で買主を見付けてきた場合でも必ず媒介契約先の業者を
経由しての契約となる。その為必ず手数料が発生する
何れも業者の過失や怠慢、信頼関係の棄損などが無ければ3か月毎の更新となります。
弊社にも問い合わせで現在A社と媒介契約を交わしているが、信用出来ないので代わりに引き受けて欲しいといった相談が寄せられます。
その場合は基本的に上記のようなA社の欠格を指摘の上で解約して頂いた後、又は契約期間満了日で更新せずに当社への切り替えでの受諾となります。
(一般媒介は即座に引き受け可能)
なので、単なる媒介契約とは言え中途解約はなかなか手間が掛かりますので契約相手(業者)は安易に考えずに、本当に任せて安心出来るかどうかを吟味して下さい。